沖縄で木と漆の器を作っています
イタ爺

___________________________________

少し前に、沖縄の北部の山の6割を占めるといわれている
「イタジイ(スダジイ)」
という木に出会いました。

割れたり狂ったりと大変扱い難い木ですが、それが故にとても力強い木です。

その魅力を更に引き立てるよう漆を塗り、仕上げています。

イタジイだから作りたい椀や皿、盆などの形がいろいろと浮かんできており、

今度の舎林さんでまとめてご覧頂ければと思っております。

その他にもいままでの定番である錆や錫仕上げのものも並びます。

___________________________________



上は、昨年秋に大阪の舎林さんで個展をさせていただいたときに
DMに載せた案内文です。
個展に向けて作っている途中に感じていることをそのまま
お伝えしたのですが、難しい木、と書いてある通り、
本当に手強い木でした。

個展用にと木取りをし、粗挽きをして準備しておいた分から
仕上げることができたのは半分程でした。
仕上げの段階になってから、外からは見えない割れや大きな節などが
次々にでてくるのです。

あるいは粗挽き→中挽き→仕上挽きと少しずつ進めて行くにも関わらず、
木が動いて歪んでしまったり、材が固いので刃物もすぐにあがってしまい
手間がかかる、なんだか滑る、など全くもってスムーズに進まないのです。

難しい木だとは思っていたので,2年ほど前からサンプルを作り、
繰り返し使いつつ様子をみたり、出張の度に環境の違う場所に持っていき
問題が出ないか試したりと、少しずつ計画していたつもりではいましたが、
少量作るのと、ある程度の数をまとめて作るのとでは、
やっぱり勝手が違うのでした。

なかなか思うように進まなくても、個展の期日は段々と近づいてきます。
焦ってみたり、予定と違う現状に呆然としてみたりの日々もありましたが、
ふと、しょうがないよなぁという考えに至りました。
それはあきらめというよりも、この木はこういう木なのだ、
というあたりまえのことに納得したからでした。

なかなかうまくいかないのは、木を見て、それに合わせたもの作りがしたい、
などといいながらも、こちらの都合を通そうとしていた結果でした。
木や漆から教わることは多く、こちらの無知や不躾な態度や怠慢を
見透かされているようなところがあります。
今回も然りで、大きな反省がありました。
思うように数が作れなかったことではなく、作れると思っていた
私たちの思い上がりに気づかせてもらったと思っています。

個展に向けての制作の後半は、とにかくできることをしっかりやろう
と取り組んだので、数は少なかったものの、仕上がった器は
いい表情をしていたかなと思います。
舎林の山田さんと、いつも作っているセンダンの器にも
だいぶ助けてもらいました。

思い返せば4年前の初個展の直前、やはり思うように進まず、
(というよりこの頃は自分たちが何をしたいのかが
よくわかっていなかったかと思います)
悶々としていたときに、ある方が「結果は自然(じねん)である」
という言葉をかけて下さったことがあります。
その時もその言葉に助けられて、目の前のことにひたすら取り組むことが
できました。



時々、やんばるの森に鎮座しているこのイタジイが、
気難しくも優しい頑固な爺さんに思えます。
むずかしい顔をして、「結果自然成」なんて言ったかと思うと、
にやりと笑ったりするのです。




















 

木・漆 - -
鍛冶仕事
 今日は鍛冶仕事です。
玄関前の即席鍛冶場にて。









 
木・漆 - -
桑の木
 木を倒すから貰いにおいで、と近所のおじさんに声をかけてもらい
行ってきました。
畑を広げるそうで、たくさんの木が倒されていました。
 
センダン、クワ、ソウシジュなど、いろんな木がありましたが、
なかなか運び出しにくい土地にあるのと、大体は人力では運べないので
また今度頂きに行くことにして、とりあえず担いで持って来れそうだった
クワを少し頂いてきました。

 
短く切られていますが、これでも結構重いのです。
 
 
早速皮を剥いでみます。

 
ついさっきまで立派に立っていたのですから、当たり前と言えばそうなのですが、
切ったばかりの木はみずみずしく、皮もするりと剥がれます。
断面は新鮮な野菜のように美しく、美味しそうでもあります。
剥いだ皮は染料にもなるでしょうか。

 

桑の木は石垣のほうでは「ナネーズ」と呼ばれると聞きました。
沖縄の木を良く知る方のお話を伺う機会に恵まれたのですが、
「ナネーズ」とは、「七回実を付ける」といったような意味だそうです。


毎年、何度も実をつける桑の木を見ていて、狂い咲きのようなものかと
思っていましたが、台風などで揺さぶられて葉っぱが落ち、
新芽が出て実を付けるということを
何度も繰り返すことがあるようです。
なんともすごい生命力です。
今年もせっせと実を頂きたいと思います。



 
うちの新芽たち。




 
木・漆 - -
三線
長い間、ブログの更新が滞っていましたが、
また改めて工房や製作の様子などお知らせしていきたいと思います。
工房、ちゃんと動いていますよー。


 

写真は三線(さんしん)です。
普段、器以外を塗ることはほとんどないのですが
有り難いことに、三線を塗らせていただくことがたまにあります。

名人の作った三線は琉球の時代の人を思わせるような凛とした美しい後ろ姿です。












 
木・漆 - -
へその緒入れ
shoka:さんで開催中の「手で見る 目で触る」に、
漆塗りのうつわの他にオイルや蜜蝋、草木染めで仕上げた小箱も少し並べています。 

その箱をじっと眺めていた女性から、クルミの木で作ったものはありませんか?
と聞かれたので、どうしてだろうと話を伺ってみると、
クルミちゃんという名前のお子さんのへその緒入れをずっと探していたのです、と。
今回は沖縄の木を使って作っているのでその場にはなかったのですが、
工房にあったクルミの木でつくりました。


クルミちゃんのへその緒入れ。
クルミの木で作ってクルミオイルで仕上げたクルミづくしの小箱です。



いろいろな出会いが嬉しい「手で見る 目で触る」展、
残り2日となりました。(今日、明日とも会場におります。)

shoka:さんのHPで今回の展示のことをとても丁寧に紹介してくださっています。



ぜひ多くの方ににていただきたい展示です。





















木・漆 comments(0) trackbacks(0)
出会い
shoka:さんでの「手で見る 目で触る」展に、連日たくさんの方々が見に来てくださっていて
うれしいです。
ありがとうございます。




今回の展示には、新しく作った四角いうつわや一点もののうつわなども並べています。

この2つのうつわは、近所のおじさんからいただいたクスノキをつかったもの。
丸太の真ん中が朽ちて抜け落ちている木をそのままつかってみました。
朽ちた丸太をいただいたときは、これははたしてうつわになるのだろうか・・・と
思いましたが、最近は目の前にやってくるものにどう反応するか、ということも
楽しいなと思えるようになってきました。
今回の一点もののうつわは台風で倒れた木や、近所の方からいただいた木などを
主につかっています。

今回は同じものをたくさんつくる仕事と、
ひとつずつ目の前にある木にあわせて形作っていく仕事の両方を楽しみました。



新しい四角のうつわもいろいろあります。



こちらは小関さんのうつわと一緒に。


「手で見る 目で触る」
6月21日(金)〜 6月30日(日)までです。





出会いといえば、
今日の午前中にジョブシャドウウィングという取り組みで、
名護市の小学校からかわいい女の子が一人で仕事見学にやってきました。
働いている人のことを観察する授業だそうです。

観察されている木工所の二人。
赤い服の彼は4月から弟子としてきてくれているちから君です。
今度また紹介しますね。

















木・漆 comments(0) trackbacks(0)
重箱会議
重箱が欲しいというお客様と、どんなお重にするかの相談をしました。


シーミー、お盆、法事などの時にも使えて、普段の食卓でも使えるものを
というご希望だったので、サイズが一番の悩みどころとなりました。



沖縄の重箱料理といえばこれです。



シーミー、お盆、法事などの祭祀には欠かせないお供え料理で
一般的に売られているお餅やかまぼこのサイズに合わせると、
重箱は8寸(242mm)くらいがちょうどいいようです。


でもこれだと普段に使うには大きいし・・・
ということで少し小さめのサイズで作ることになりました。
工夫して中に入れるお料理を小さく作るのだそうです。
行事を大切にしながらも自分たちの生活スタイルにも合うものを、
という素敵な選択だなぁと思いました。

うちの錫仕上げ(銀色)のリム皿を気に入って使っていただいているようで、
重箱も錫仕上げで作ることに。
どんなお重になるか楽しみです。

特別な時に出して、程よい緊張感を持ちつつ接する重厚な重箱というのも憧れますが、
普段にさらりと使えるお重もまたいいな、と思うのです。








木・漆 comments(0) trackbacks(0)
夏の夜塗り

家の北側にあり、一日を通して温度変化の少ない上塗り部屋ですが、
この時期、昼間はやっぱり暑いのです。

なので、上塗りは夜中がいいです。
涼しくて静かで集中できます。
夜から昼にかけてだんだんと暖かくなっていくゆるやかな温度の変化も
漆がほどよく乾くのを助けてくれるような気がします。







木・漆 comments(0) trackbacks(0)
福木

昨日のことです。

遠くからお客さんが来たので一緒に備瀬の福木並木を散歩していたら、
フクギを伐採している現場に遭遇しました。
土地を売る為に整地するとのことで、立派なフクギが数本切り倒されていました。
仕事をしているおじさん達に話を聞くと、切った木は特ににどうするわけでもないというので
お願いしてフクギをいただくことになりました。
そして今朝取りにいったのです。


ひとまず、家の前にごろごろと並べています。





フクギの皮は染色の材料として使われます。
とても鮮やかな黄色に染まるのだそうです。




偶然にも、今日は織物をされているお客さんが来てくれることになっていました。
もしかして使えるかなと思ってはいたのですが、喜んでもらっていってくれたうえ、
むずかしくないからやってみたら?と染め方まで教えてくださいました。
皮はまだまだあるので、何人かの織物の方たちにも相談して使ってもらおうと思います。




海沿いの集落の防風林として、そこに暮らす人々の暮らしを守ってきた木です。









木・漆 comments(4) trackbacks(0)
木取り

長い板から、うつわのサイズに切り取っていく作業をしています。
機械があれば早いのですが、ないので地道に大きな鋸で挽いています。

チェーンソー欲しいよなー、といいながらも結構楽しそうです。

木・漆 comments(0) trackbacks(0)
| 1/3 | >>